夏空の読書記録

日々、読んだ本を記録してまとめていこう

浪花少年探偵団 東野圭吾 あらすじ&感想

浪花少年探偵団
東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2021/1/1~2021/1/16


【あらすじ】

小学校教師・竹内しのぶ。

しのぶセンセとその教え子が事件に巻き込まれていく。

しのぶセンセに片思いをする新藤刑事とともに
事件を解決に導いていく。

個性あふれる5つの短編集。

 

【感想】

しのぶセンセと教え子や、新藤刑事との掛け合いがとても面白く
随所に光るワードが飛び出てくる作品でした。

短編集になっているので隙間時間等に読み進めやすいです。

関西弁が多く使われており、身近に感じられるとともに
そんなにコテコテの関西弁を普段から使うかなぁとも思いました。

関西色が強く今までとは違った作品です。

本格的なミステリーが多い中ではライトな印象を受けましたので
とても読みやすく面白かったです。

ウインクで乾杯 東野圭吾 あらすじ&感想

ウインクで乾杯
東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2020/12/28~2021/1/1


【あらすじ】

パーティ・コンパニオンをしている小田香子。

宝石店「華屋」の感謝パーティーに参加した香子、
しかし、そのホテルの一室で同僚の牧村絵里が殺された。

刑事の芝田や絵里の親友の由加利とともに事件を探っていると
由加利や香子にまでも魔の手が迫る。

 

【感想】

主人公の小田香子と隣に引っ越してきた刑事芝田の
協力関係での事件捜査は掛け合いも含めて楽しく読むことができました。

事件はただの痴情のもつれではなく、過去の事件や自殺とも大きく関わっていく
東野圭吾の作品にはよくある展開だった。

パーティ・コンパニオンというのも私にはあまり関わりのない職業になるので
昭和の良き時代が作品の時代背景に垣間見えて面白かったです。

 

魔球 東野圭吾 あらすじ&感想

魔球
東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2020/12/17~2020/12/20

【あらすじ】

甲子園大会で須田武志が最後の1球に投げた魔球。

この魔球がもつ意味とは。

大会の後に女房役の北岡明が刃物に刺されて愛犬と共になくなっていた。

時を同じくして東西電機への爆発未遂事件や誘拐事件が発生。

二つの事件の関連性とは。

 

【感想】

最後まで読み進めると東野先生の作品らしく
被害者にも加害者にも背負っている過去があり
悲しく、胸が苦しくなるような作品でした。

須田武志の家族への想いや強い信念は
がむしゃらで諸刃の剣ではありますが
見習うべきところもあるように思います。

高校時代はだらだらと過ごしていただけでしたので
目的を持った高校生活がうらやましいです。

須田武志の強い信念と腕の故障は
様々な人を巻き込んで思いもよらぬ方向に
進んでいってしまったのが面白かったです。

須田武志が弟の勇樹に宛てた手紙は
須田武志の生き様そのものであり
最後の勇樹が言った「兄貴はいつも一人だった」
は深く心に刺さりました。

 

11文字の殺人 東野圭吾 あらすじ&感想

11文字の殺人
東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2021/2/21~2021/3/3

【あらすじ】

主人公の女流推理作家に恋人であるフリーライターの男が
「狙われているんだよ」と打ち明ける。

フリーライターが何者かに殺され、主人公は事件解決のために動き出します。

事件を調べていく間に
ジム、クルージング・ツアー、転覆事故
と重要な真実に気づいていく。

次々と殺される関係者。

事件の真実とは。

 

【感想】

無人島より殺意をこめて」
タイトルにもあるこの11文字の殺人の意味を考えながら読み進めましたが
そこまでの深い意味はなく犯人の想いでした。

事件の真相を追っている間も
資料が紛失したり、別の殺人が起こったり、事件から手を引くように強要されたり。
一筋縄ではいかないのは面白かったです。

クルージング・ツアーでの転覆事故の真実は
後味が悪い内容に感じます。

転覆事故で亡くなった竹本も命がけで溺れた人を救出しようとしていたり
その見返りで恋人ではない女性に肉体関係を迫ったり。

危機的状況だからこそ、人間の本質的な部分が見え隠れしていて
考えさせられるものがありました。

今回も読み始めたころの印象とは少し違ったラストでとても面白かったです。

学生街の殺人 東野圭吾 あらすじ&感想

学生街の殺人

東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2020/11/25~2020/12/16


【あらすじ】

旧学生街のビリヤード場で働いている津村光平。
そんな旧学生街で津村に関係のある人々が殺されていく。

殺人の裏には登場人物の隠された過去や
人間心理が複雑にからみ合っていた。


【感想】

以前読んだ卒業に出てくる街が舞台ということで
作品が少しでも関係しているというだけでも
わくわくしながら読み始めました。

事件の全貌は悲しみや怒り、苦しみがからみあっていて
なんだか後味が悪いようにも感じました。

トリックも解決したと思ったらまだ謎が残されているような
裏の裏を読んでいく、深さがあるなと思いました。

いつもながら最終局面は犯人にも葛藤があったりと
最後まで飽きさせない作品になっていました。

白馬山荘殺人事件 東野圭吾 あらすじ&感想

白馬山荘殺人事件
東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2020/11/15~2020/11/24


【あらすじ】

1年前、
「マリア様が家に帰るのはいつか」という謎の言葉を残して
信州白馬のペンション『まざあ・ぐうす』で兄は自殺した。

兄の死に疑問を抱いた菜穂子は友人の沢村真琴と共に
『まざあ・ぐうす』へ向かった。

1年前に兄が訪れた時と同じ常連客がその日は宿泊することになっており、
兄の死についての情報を聞き出していった。

マザー・グースの唄の謎とペンションで起こる新たな事件。
密室のトリックと暗号が複雑に絡みあったミステリー。


【感想】

白馬山荘殺人事件には大小さまざまな謎が散りばめられており、
最後まであきることなく読むことができました。

マザー・グースの唄の謎については少し難解ではありましたが
唄を利用しての謎ときは面白いなと感じました。

1年前の兄の死、2年前の英国未亡人の死など
過去の事件からのつながりがあり、
真相がわかったときにはより一層の爽快感を得られました。

最後までミスリードに騙されていて
まんまとしてやられました。

東野圭吾さんの3作目の作品になるので
前の作品を読んだ後から期待していましたが
期待を裏切らない面白い作品でした。

卒業 東野圭吾 あらすじ&感想

卒業
東野圭吾

ネタバレ等含むことがありますのでご注意ください。
あくまで個人の感想です。

2020/11/08~2020/11/14


【あらすじ】

主人公は大学4年生の加賀恭一郎。
仲良しの7人組で行動をしていました。

友人である牧村祥子が体調を崩していると聞いたため
相原沙都子、金井波香は部屋を訪ねましたが
そこで祥子の死体を発見します。

密室だったこともあり自殺と考えられましたが、
祥子の日記が不自然に途切れていたので
警察は捜査を開始します。

高校時代の恩師である南沢雅子の誕生日会を祝うために
加賀恭一郎、相原沙都子、金井波香、若生勇、井沢華江、牧村祥子の恋人であった藤堂正彦
で雪月花之式を行うため南沢雅子の家を訪れます。

雪月花之式の中で金井波香が痙攣を起こして亡くなってしまいます。

二つの事件に対して知識や情報を駆使して真実を見つけていきます。


【感想】

加賀恭一郎シリーズの1作目。
シリーズものが大好きな私には、楽しみでしかなかったです。

最初の事件は密室で、
二つ目の事件はゲームに寄ってランダムに担当が変わることもあり
自殺なのか他殺なのかがわからないような展開でした。

加賀恭一郎が真実に気づき推理をして
犯人とは卒業までは合わない約束をしますが、
その後、犯人は海に飛び込み死亡してしまうという後味が悪い展開。

加賀恭一郎の恋も事件の結末も少し寂しいお話でした。